2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ブニュエル・文庫・新年会

日曜日の夜は、シバノと『幻影は市電に乗って旅をする』(ルイス・ブニュエル監督/1953年・メキシコ/83min)を観る。メキシコ時代のブニュエルの滋味深い佳品。「“間=ズレ”の加速の果てに、もはや修正不可能な傷=深淵が露呈する過程」を描く“悲劇”に比べ…

カルスタの嫌らしさ

最近、風邪と論文と受験対策が重なってなかなか更新できなかった。しかし、この分だと、多分今まで以上に論文にパワーを使うからそのうちブログはほとんど書けなくなるかもしれないなぁ・・・ただ、今はまだ余裕がある。 ということで一昨日は、自転車で谷根千…

「物質」としての新聞。

最近、朝食後、珈琲を片手に新聞を隈なく読むのが、何よりの楽しみになってきている。読みながら気になった記事を切り抜き、文章に赤線とコメントを添え、日時を記し、自分のファイルに収める作業がなんとも心を落ち着かせるのである。新聞代月額2900円の元…

野暮ったくも、書きすぎた。

午前のうちに『エスター・カーン めざめの時』(アルノー・デプレシャン監督、アーサー・シモンズ原作/2000年・仏+英/145min)を観る。現代劇『そして僕は恋をする』('96)以来のデプレシャン映画だが、今度は19世紀末イギリスを舞台とした女優誕生物語。…

末広亭・正月二之席 

久しぶりに夫婦揃っての休日。自分は冬期講習から普通授業への接続のために8日間連続講義だったし、嫁も嫁でご苦労なことに9日間連続のお勤め。それでも、隣には一ヶ月休み無しという驚異の編集者もいるので、この程度で愚痴を言えるはずもないのだが・・・・。 …

昔の新書

起床後、家事をこなして後、読書。午後、商店街にメンチカツを買いにいくついでに、また古本屋まで足をのばしてしまう。そこで、新書三冊を拾う。 村上春樹・柴田元幸『翻訳夜話』(文春新書) 岩淵達治『ブレヒト』(紀伊国屋新書・絶版) 清水純一『ルネサ…

久しぶりの思い切った買い物

朝の内に、2008年正月DVDの最後に残った『さくらん』(蜷川実花監督/2007年・アスミックエース/111min)を“こなす”。まさに、ただ二時間を“こなす”という言い方がピッタリ。江戸吉原の遊郭話が聞いて呆れるぜ。とても大人が観られる代物じゃない。「時代物…

新年の大収穫

朝のうちに『叫』(黒沢清監督/2007年/104min)を鑑賞。日本版ホラーの佳作。黒沢清にしては、斜に構えることなく正面から撮った方だろう。神(=第三人称的垂直軸)を媒介に出来ない他者関係は、必然として二人称的関係(=水平的ズルズルベッタリ)へと…

最後の休日

起床後、珈琲を啜りながら読書。頃合いをみて『ブラッド・ダイアモンド』(エドワード・ズウィック監督/2007年・ワーナー/143min)を鑑賞。映画的演出として安易じゃないかと思わせる部分はあるものの、あの愚作『ラスト・サムライ』の監督にしては情報過…

こんにちは、2008年!

大晦日は、大掃除に終始。古くなった障子を張り替え、換気扇を含めて台所をまっさらにし、本棚を少し整理。で、DVD返却のついでに、今年最後の古本として林書店で四冊。 久保勉訳編『ケーベル博士随筆集』(岩波書店) 太宰治『ろまん燈籠』(新潮文庫) 加…