新品クロスバイクで･･･

　さすがに10年間乗り回した自転車は修理不可能らしく、仕方がなく廃棄処分。で、10年ぶりに買い換えた新品自転車＝クロスバイクにのって、千駄木の“古書ほうろう”へ嫁と出かける。そこで三冊。

• レイモンド・カーヴァー『僕が電話をかけている場所』（村上春樹訳・中公文庫）
• Ｉ・ハミルトン『サリンジャーをつかまえて』（文春文庫）
• 堀米庸三『中世の光と影　上・下』（講談社学術文庫）

　その後、千駄木のラーメンで舌鼓を打って帰宅。家で、レジュメ作成に勤しんでいると、夜９時頃サトウ、ＡＫＲ、シバノ来訪。
　今日は『歩道の終わる所』（オットー・プレミンジャー監督／1950年・劇場未公開／95min）を観る。一度だけ、ＷＯＷＯＷの山田宏一セレクション「美女と犯罪」のフィルム・ノワール特集で放送したらしいが、未公開が信じられないくらいの古典的完成度。暗く寡黙な男と美しい女。暗い郊外と、街の灯り。犯罪の血なまぐささと、カラッと乾いた演出。その全てが簡潔かつスタイリッシュ（＝型が洗練されている！）。個人的には同じプレミンジャーの『ローラ殺人事件』（1944）より好き。
　昨日観たジャ・ジャンクーの新作ドキュメンタリー『無用』（2007）も良かったけど、改めて考えると、たかだか半世紀で拡がったこの映画的表現な幅は驚異的だ。同じ「映画」の名で思考できるのだろうか････。