シンポシオン

 昨日は夕方から研究会。その後、久しぶりに師匠と酒を酌み交わす。赤ら顔のオヤジ達が集う池袋の場末の匂いも久しぶりだが、こう、二ヶ月近く師匠に会っていないと、何かが切れてくる。体が欲するのである。もちろん単なる酒じゃない。酒を囲みながら思う存分議論して、世間をおちょくり、悪口言って笑い合うあの感じだ。しかも酒で前頭葉を麻痺させながら、なお話を振られれば、その前頭葉に鞭打って一瞬で自分の物語=解釈を組み立てねばならない。相手は相手で、こっちが気を抜けばすぐさま鋭い突っ込みを入れようと手ぐすねを引いており、こっちはこっちで相手が隙を見せればすぐさま突っ込みたくてウズウズしているのである。それで、アッという間に4時間が終わってしまっている。今じゃ、学会はアカデミックにも「シンポジウム」などと気取っているが、語源はもちろん「シンポシオン」。要するに酒を酌み交わしながらやるあの「饗宴」よ。あのソクラテスのエロ話よ。って、まぁ、それは言い過ぎにしても、「議論」など酒も入れずに顰めっ面を寄せ合うものじゃないわな。
 昨夜は、延々映画話だったけど、松下正巳についての良い情報を得た。